月別アーカイブ: 2017年8月

[短歌]今日が暮れ明日が明けてゆくという一つの星を生きる僕たち

月は太陽を追いかけて、太陽は月に運ばれる。これまでずっと続いてきた星の歴史を、これからも一緒に、分け合って繋いでいくだけのこと。ただそれだけのことがとても難しい、僕には僕の、君には君の理由がある。

今日が暮れ明日が明けてゆくという一つの星を生きる僕たち


[短歌]優しくて広くて青い空が今朝色を忘れて泣いていました

やっぱり空には、青だとか、白だとか、羽だとか、夕焼けだとか、そんな優しさに満ちていてほしいと思う。ミサイルの軌跡を浮かべた空は、きっととても悲しい気持ちになるのだろう。空でつながる、人がつながる。なのに、ひとりひとりの思う平和のカタチは色々。

優しくて広くて青い空が今朝色を忘れて泣いていました


[短歌]それぞれの価値観という美しい言葉に出合う夏の終点

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そっとしておいてほしい価値観もある、共感してほしい価値観もある。触れ過ぎてはいけない微妙なかたち、価値観は、とても美しい言葉だと思う。「お互いの価値観を尊重して」なんていうのは格別の美しさで、夏の終わりに、もう二度と見たくないような悲哀の顔をして、それぞれの価値観を遠くに突き放したのだった。

それぞれの価値観という美しい言葉に出合う夏の終点


[短歌]僕はあお君はみどりと分け合えば同じ景色になれたのでしょう

まるで小さな子どもたちのする兄弟げんかのように、それぞれの領域を不公平だと感じてしまったこころ。踏み込んで傷付けたり、覗かれて傷付かないようにして、大きくて冷たい壁がお互いの表情を不確かなものにしてゆく。分け合えば今もきっと、同じ景色にいられたのにね。

僕はあお君はみどりと分け合えば同じ景色になれたのでしょう


[短歌]あべこべの言葉で遠くなってゆくやがて最後のカーブを曲がり

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まっすぐに伝えるだけ、シンプルな言葉を選ぶだけ。でも、伝えるのではなく、感じ取ってほしいと願ってしまう。そうして、あべこべの言葉と態度が、あいだを抜ける風の原因となってゆく。始まりは小さなわがままから。やがて大きな分岐点。

あべこべの言葉で遠くなってゆくやがて最後のカーブを曲がり


[短歌]死ぬまでに何度も思い出すでしょうまるで昨日のことのようです

確実に遠くなっていく。そして、とても綺麗になっていく。思い出は厄介な色味を増して、鮮明に僕をノックしていくのだから苦しい。強いね、思い出していない顔のできる人は。弱いね、思い出して言葉にしてばかりいる僕は。

死ぬまでに何度も思い出すでしょうまるで昨日のことのようです


[川柳]もう終わる空をひつじが聞いていた

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夏のパーツたちの頭のうえに、羊たちがスタンバイを始める。8月の終わりに吹く風は、どうしてこんなに傷と涙と後悔の匂いをしたがるのだろうね。もう誰も泳がない海を眺めている監視員の背中が、ひどく小さく見えた日のできごと。

もう終わる空をひつじが聞いていた


[短歌]まっすぐが正しいという教科書を破いて捨てた青の寄り道

「正しい」とか「べき」とか、押し付けられるような言葉には距離を置いてしまう。教科書以外、寄り道の場所。たとえば買い食いをした駅前のクレープコーナー。室町時代の有名な人以上に、僕にとっては大切な歴史の一ページなんだ。

まっすぐが正しいという教科書を破いて捨てた青の寄り道


[川柳]また次も絵本を読んでくれますか

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絵本を読んでもらうことが大好きだった。だから今でも「かぎかっこ」は、なりきって喋ろうとする。世界に浸って、世界を想像する。絵と音が、いまの僕を形成していて、願わくは、来世また、同じ声によって僕が形成されますように。

また次も絵本を読んでくれますか


[短歌]特別な「いいね」を期待しています僕の助走になってください

承認欲求が強くなければ「書いて生きる」なんてこと、できるわけもないね。そんな自分を、自分が認めてる。特別の欲しがりさん。今日も明日もこれからも。

特別な「いいね」を期待しています僕の助走になってください


[短歌]終点はやがて始発の顔をする片道だけの遠い永遠

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終わりは始まりであって、始まりが本当の終わりである。すべてを捨てて、希望をのせて、出発の顔が悲しい。

終点はやがて始発の顔をする片道だけの遠い永遠


[短歌]夏だけが秋の来るのを知っていて泣くのをずっと我慢していた

夏だけが秋の来るのを知っていて泣くのをずっと我慢していた #短歌 #短歌フォト #フォト短歌 #言葉 #詩 #青田 #田んぼ

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夏は無責任に僕たちを青春の真ん中に放り込んで、その裏で、ちゃんと秋との約束を果たそうとする。枯れる、散る、終わる。ピークだったということを知るのは、すこしずつ下って、そして、すべてが砕け散ったときだ。

夏だけが秋の来るのを知っていて泣くのをずっと我慢していた


[短歌]おーい夏ずっと昔を連れてくるあの日と同じ風はやめてよ

アスファルトを焦がす熱風が、校庭を抜けてやってきたそれと同じで、瞬間、僕の絆創膏を剥がしていこうとする。むかしむかしに繋がりやすい記憶の断片たち。忘れたくもあり、大切にしたくもあり、いつまでも消えることのない青を思い出してしばらく。

おーい夏ずっと昔を連れてくるあの日と同じ風はやめてよ


[短歌]隣町ではほどけあうようにして普段はしない指切りをした

山と海の近い神戸には、限られた面積に知り合いが多すぎて落ち着かない。時々、逆方向の、緑の多いような場所に向かうのがたまらなく好きだ。今も昔も、解放されると、約束をしたがる僕がいる。日常から離れてする、特別な約束。

隣町ではほどけあうようにして普段はしない指切りをした