[川柳]秋が吹く 彼にも父母がいてひとり

手のひらから言葉を放って、誰かと優しく繋がり合うことの出来るはずだった機械は、同時に、糾弾のナイフとなって、罪人の心に刺さり続けるようになってしまった。武器にもなる、毛布にもなる、ことばの温度は状況によって変化する。いつか来た道で、いつか行く道。僕は僕のこととして、許すための言葉を選びたい▼井戸の底はざらざらしている。触れたことに気付けば、あとは見上げるばかり。その角度の先に空は開いている。

秋が吹く 彼にも父母がいてひとり
ふあうすと2015年10月号裏表紙