月別アーカイブ: 2017年4月

[短歌]五線譜にソラをたくさん描きまシたドんなミラいも和音でいよう

僕は言葉を音から先に考える。誰が聞いたら、どんな風に響くのか。音の聞こえた言葉は、理屈ではなく、感情の真ん中に届いていく。世の中には、音符にしたいものがたくさんあって悩ましい。和音ばかりは、これからもずっと。

五線譜にソラをたくさん描きまシたドんなミラいも和音でいよう


[俳句]花散るや画布は小さな風をして

花散るや画布は小さな風をして #俳句 #フォト俳句 #写真俳句 #言葉 #詩 #さくら #散る桜残る桜も散る桜

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この星の歴史を構成するひとひらになりたいと思っていた少年の大志は、時を重ねて、いつか咲くことよりも、いつかの散り方について考えるようになってしまった。薄紅の絨毯さえも美しい、僕はそんな、のちの影響になることができるだろうか。

花散るや画布は小さな風をして


[短歌]道徳の教科書通り生きていくそれが幸せなのだとすれば

鉄の塊だって鳥になれるのだということは、常識を否定した瞬間に生まれた概念なのではないだろうか。倫理や道徳、法律やルール。破いた先にあるものを、誰だって憧れていて踏み出せないジレンマ。想像だけは自由だね。

道徳の教科書通り生きていくそれが幸せなのだとすれば


[短歌]村雨の露もまだ干ぬ傘の柄に君は何処ぞと思ひけるかな

「村雨の露もまだひぬ槇の葉に霧立ちのぼる秋の夕暮れ」という寂蓮法師の詠んだ百人一首から本歌取りに挑戦をしてみた。僕は冷たい人間だとよく言われるが、にわか雨、傘をちゃんと持っていただろうかと想像するくらいの気持ちは持ち合わせている。皆に優しくはないけれど、特別には特別であるということだ。

村雨の露もまだ干ぬ傘の柄に君は何処ぞと思ひけるかな


[俳句]ミサイルの海に夕日の沈みけり

ミサイルの海に夕日の沈みけり #俳句 #写真俳句 #フォト俳句 #言葉 #詩 #夕日 #夕焼け空 #明石海峡 #sunset #peace #sea

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威嚇や駆け引きの舞台、海はどんな気持ちでミサイルを飲み込んでいるのだろうと考えることがある。それぞれの正義がぶつかり合って生まれる憎しみが悲しい。

ミサイルの海に夕日の沈みけり


[短歌]空っぽにしたら世界は浮いたかい? 君のあれから僕はあのまま

「リセットしよう」だとか「友だちに戻ろう」だとか。空席には、あとにどんな人がやってきたのだろう、なんて、僕はそれを想像しないようにして過ごした。動き始めた人の背中が小さくなってゆく、僕は動かないままに。

空っぽにしたら世界は浮いたかい? 君のあれから僕はあのまま


[短歌]今日からはもう来年へ向いてゆく かくありたいと僕の足踏み

今日からはもう来年へ向いてゆく かくありたいと僕の足踏み #短歌 #短歌フォト #フォト短歌 #言葉 #詩 #さくら

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散り始めたらもう、来年へ向いてゆく桜は健気だ。僕の大好きな一本は、今年も見事な顔をして疲れた僕を迎えてくれた。誰に見られずとも、ちゃんと咲くこと。当たり前に役割をこなすことは、かくも美しく心を打つ。

今日からはもう来年へ向いてゆく かくありたいと僕の足踏み


[短歌]その傷は光の筋となるでしょう過去とおいでよ過去と生きるよ

自分に自信が持てなくて、過去に勝てる気はこれっぽっちもしない。だから、過去の話には耳を塞ぎたくなる。弱い弱い。そんな弱い弱い自分が、言ってみたいセリフを31文字にまとめてみた。いつかそれくらい、強くなれるんだろうか。

その傷は光の筋となるでしょう過去とおいでよ過去と生きるよ


[短歌]絵に描いた未来同士が重なって桜のように散ったのでした

絵に描いた餅を食えるようにしてやらなければ、「守る」なんて言葉は、ずっと遠くへ滑っていってしまう。どんな困難も乗り越えられると思った僕の青写真は、現実の風にいとも簡単にやられて、思い出だけが美しく、粉々になっていってしまったのだった。

絵に描いた未来同士が重なって桜のように散ったのでした


[短歌]闇だけが光に続く唯一の道だとすれば 準備はいいね?

白いってのはつまり、黒いってことを知ってるということで、まぶしいってのはつまり、闇の深さを知っているということだ。いま、その涙が闇の床に触れたのだとすれば、浮上まではもうすぐ。順番が来たね。

闇だけが光に続く唯一の道だとすれば 準備はいいね?


[短歌]叫んでも泣いても叶うわけはなく一歩目だけが未来なのです

叫んでも泣いても叶うわけはなく一歩目だけが未来なのです #短歌 #短歌フォト #フォト短歌 #言葉 #詩 #武庫川

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夢を叶えるとか未来へ向かうとか、綺麗な言葉たちが行き交う横で一歩目を踏み出している人がいる。汗に勝る近道はなくて、痛みと傷の価値を否定しない。ほんの一歩、はるかな一歩。僕たちは何度そうやって、人生で置いていかれたのだろうね。

叫んでも泣いても叶うわけはなく一歩目だけが未来なのです


[短歌]「らしい」とか「らしくない」とか世界には罠が多いね染まるな危険

誰かの決めた「らしさ」や「べき」に強要されることもないと思う。一方で「自分らしさ」が「他人を相容れないこと」になってしまっては、それは単なるわがままで協調性のない人間であることにもなってしまう。世界には罠が多い。「らしさ」とか「らしくない」なんてのは、黙って動くのが一番なのかもしれない。

「らしい」とか「らしくない」とか世界には罠が多いね染まるな危険


[短歌]神戸にもやがて光が満ちたからそれでいいんだ今は耐えれば

ASKAさんの「それでいいんだ今は」という曲。歌詞の「誰だって怖いんだ光の拍手が聞こえてくるまでは」「耐えることで過ぎるならそれでいいんだ今は」から引用して詠んだ。誤解も、事実に基づく誹謗中傷も、時が過ぎれば和らいでいく。傷に傷を重ねて、自分の立ち位置を削ってしまわないようにすることはとても大切なこと。

神戸にもやがて光が満ちたからそれでいいんだ今は耐えれば


[短歌]月光の姫よむかしを照らしては栞を抜いて続きを詠え

人生は選択の連続。右を選んだから今日の風は凪いでいるのかもしれないし、左を選んだから僕のこの先は嵐なのかもしれない。あの日あの時、左右を選んでお互いを見送りあった同士に続編があるとすれば、どんな風になるのだろうと考えたがるのが詩人という生き物。月はやっぱり空想を僕に促す。

月光の姫よむかしを照らしては栞を抜いて続きを詠え


[俳句]工場の機密を覗く春の月

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月に意思があるとすれば、春を騒がしくする人たちを眺めてどんなことを考えるのだろう、とか、夜の工場の機密を覗いてどんな未来を想像するのだろう、とか、そんなことを空想して過ごすのが好きだ。昔の人も見上げた月を、同じように見ている。この永遠に変わらない星との距離に、どれだけの想像が生まれてきたことか。

工場の機密を覗く春の月


[短歌]教科書は正しくないと知るでしょう花が咲いたら伝えあおうか

教科書の通りに雨は降らないし、晴れることもない。間違いないのは、咲いたり散ったり、これからはその繰り返しであるということだ。3月31日、卒業の風は未来へ伝わっていく。それぞれの花を誇る同士になってほしいなぁと思う。

教科書は正しくないと知るでしょう花が咲いたら伝えあおうか


[短歌]三年に一度くらいは涙してほしいと思う君に幸あれ

三年に一度くらいは涙してほしいと思う君に幸あれ #短歌 #短歌フォト #フォト短歌 #言葉 #詩 #卒業 #桜 #思慕

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思い出してほしくもあり、その日々があったから今なのだと思ってほしくもあり。どこでどうしているかは知らない、昔の記憶とそれからの行方。見えないところで笑っていてほしくて、見えないところで泣いていてほしい。なんとも小さな祈り方をする僕という人間は。

三年に一度くらいは涙してほしいと思う君に幸あれ


[短歌]風を見た同士は泣いていいんだよカメラロールに同じいちめん

「だいだい色」が果物のダイダイの実から転じたものであるならば、どうして「菜の花色」という概念は登場(一般化)しなかったのだろうと考えることがある。いちめんの菜の花。そういえば、かの有名なあの詩は、神戸で詠われたものであるということを知った。

風を見た同士は泣いていいんだよカメラロールに同じいちめん


[俳句]命日の風に抱かれし草若葉

三十歳の頃と比べれば、四十歳の自分もすこしは成長したのかもしれない。分からないくらいの、ほんの成長なのかもしれないけれど。誰に認められるよりも、いちばんに認めてほしい人がいる。いちばんに認めてほしい人は、もう、遠くへと行ってしまった。あれからの静寂。会いたいし、褒めてほしいし、頑張っているな、と言ってほしい。これからもずっと、遠いまんまなんだな。

命日の風に抱かれし草若葉