月別アーカイブ: 2017年4月

[短歌]月光の姫よむかしを照らしては栞を抜いて続きを詠え

人生は選択の連続。右を選んだから今日の風は凪いでいるのかもしれないし、左を選んだから僕のこの先は嵐なのかもしれない。あの日あの時、左右を選んでお互いを見送りあった同士に続編があるとすれば、どんな風になるのだろうと考えたがるのが詩人という生き物。月はやっぱり空想を僕に促す。

月光の姫よむかしを照らしては栞を抜いて続きを詠え


[俳句]工場の機密を覗く春の月

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月に意思があるとすれば、春を騒がしくする人たちを眺めてどんなことを考えるのだろう、とか、夜の工場の機密を覗いてどんな未来を想像するのだろう、とか、そんなことを空想して過ごすのが好きだ。昔の人も見上げた月を、同じように見ている。この永遠に変わらない星との距離に、どれだけの想像が生まれてきたことか。

工場の機密を覗く春の月


[短歌]教科書は正しくないと知るでしょう花が咲いたら伝えあおうか

教科書の通りに雨は降らないし、晴れることもない。間違いないのは、咲いたり散ったり、これからはその繰り返しであるということだ。3月31日、卒業の風は未来へ伝わっていく。それぞれの花を誇る同士になってほしいなぁと思う。

教科書は正しくないと知るでしょう花が咲いたら伝えあおうか


[短歌]三年に一度くらいは涙してほしいと思う君に幸あれ

三年に一度くらいは涙してほしいと思う君に幸あれ #短歌 #短歌フォト #フォト短歌 #言葉 #詩 #卒業 #桜 #思慕

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思い出してほしくもあり、その日々があったから今なのだと思ってほしくもあり。どこでどうしているかは知らない、昔の記憶とそれからの行方。見えないところで笑っていてほしくて、見えないところで泣いていてほしい。なんとも小さな祈り方をする僕という人間は。

三年に一度くらいは涙してほしいと思う君に幸あれ


[短歌]風を見た同士は泣いていいんだよカメラロールに同じいちめん

「だいだい色」が果物のダイダイの実から転じたものであるならば、どうして「菜の花色」という概念は登場(一般化)しなかったのだろうと考えることがある。いちめんの菜の花。そういえば、かの有名なあの詩は、神戸で詠われたものであるということを知った。

風を見た同士は泣いていいんだよカメラロールに同じいちめん


[俳句]命日の風に抱かれし草若葉

三十歳の頃と比べれば、四十歳の自分もすこしは成長したのかもしれない。分からないくらいの、ほんの成長なのかもしれないけれど。誰に認められるよりも、いちばんに認めてほしい人がいる。いちばんに認めてほしい人は、もう、遠くへと行ってしまった。あれからの静寂。会いたいし、褒めてほしいし、頑張っているな、と言ってほしい。これからもずっと、遠いまんまなんだな。

命日の風に抱かれし草若葉