[短歌]冬型の気圧配置に浮かぶ月近くて遠いあいだを想う

冬の風がやってきて、黄や赤が街を舞っている。空気は洗われて、昼の空に浮かぶ月はいつも以上に白く僕を見ていた。どれだけの風の強さがあっても、月はじっとしてそこを動かない。こんなに近く見えるのに、あんなに遠いことを思い知る瞬間。そうして、それでも、簡単に動くはずはないものを動かしたくなるのが人間であるということ。距離を思ってはため息、距離を想っては吐息。

冬型の気圧配置に浮かぶ月近くて遠いあいだを想う